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赤い磁気の月の年(2006.7.26 - 2007.7.25)

■共振の月5日(G1/14)  KIN121  赤い自己存在の竜「意識の壁を越える」(by L)

今日は誕生日。晴れ晴れした気分を満喫している。

クリスマスから後、ずっと寸暇を惜しんで書きまくっていた。本来2年半かけて書くよう設定されている中国の古典13課題を、延べ13日間で書き上げた。一日一課題のスピード・密度で書くなんて、我ながらあっぱれ。我ながら狂気。短期間であんなに集中して、しかも数多くの手本を臨書する事はもう生涯無いかも。毎朝6時、まだ空が暗いうちから紙に向かい始める。疲れたら休み、そしてまた疲れ果てるまで延々と書き続ける。精神力というより体力の勝負。そうまでしても初稽古(G1/11・鏡開き)までに全て書き上げようと決めたのには理由がある。

実は今回書いていたのは、4月からスタートの修士課程にあたる専攻科に超飛び級させてもらうための課題で、私の場合は、今まで全く手をつけていない13課題の全てを3月末までに完了させる事が必須条件。だから本来はそれまでに書き上げれば良い。(それでも私のペースで考えれば充分にハード。何たって今までは1年に2、3課題をノロノロ書いていたのだから、12月に専攻科の発表を聞かされた時には我が耳を疑った。)なので当初は、3月末までに書き上がるようスケジュールを組んでみた。

でもねー、書き始めてすぐに思ったの。「何で私ったら自動的に3月末をゴールにするんだろ?デッドラインは3月末だけど、それまでずっとこの事の奴隷になるつもり?」と。だって例えば、3月末ではなく、数週間後の初稽古までに書き上げると決めたって良いわけよ。決めるのは自分なんだから。それなのに、それ以前には書けないと決めつけているから書けない。書いてみようとも思わない。・・・何のことは無い、自分で自分の決めた限界に無意識に縛られているってこと。だったらそんな意識の壁、さっさと破っちゃえば良い。作戦練り直し♪


結果、初稽古で
13課題全てを一気に提出、一発合格!4月からは修士課程です。(内容の出来ばえより、全部書きあげた(←ありえない)迫力により、おまけの合格を頂いたと思われる。でも、やるだけやったから大満足。)書いている最中、Dの言葉にはいつも励まされた。私が「うーん、この部分上手く書けないー」とかボヤキ始めようものなら間髪入れずに「そんな細かい事はあとで考えな!ハイ次書いて!」と、私の作品を見もせずに(自分も執筆で忙しいので)Dらしからぬ荒っぽさで激を飛ばす名コーチっぷり。ホントにありがとう!感謝しています。

この期間、他にも私を励ましてくれた本や音楽がある。初稽古までに書き上げる事が出来たのは、これらによる良い刺激のおかげ。是非みなさんにもご紹介したいので、これはまた次回に。




★今朝の太陽。久々に河原でエクササイズしていたんだが、左側の不思議な光は私を迎えに来たUFOか?
 

■共振の月6日(G1/15)  KIN122 白い倍音の風「私を励ますもの」(by L)

中国の古典13課題の臨書に取組んでいた最中、ずっと同じテンションを保つのは容易な事ではなかった。課題は全て、時代背景も異なれば作者も異なる。それぞれがその時代の美の頂点であり、それまでの常識を打ち破る前衛だ。そして、そこに横たわる時間は軽く1000年を越える。それらを実際に13日間で臨書(追体験)してみて予想外に骨の折れた事といえば、(一つ進む毎に難易度が上がるのは織込済みとして)一つの課題を終えて、その延長(経験)ですんなり次が書き進められることは無く、言葉や常識の通じない未知の世界に踏み込むように、次の課題にいつもマッサラな状態で一から向かわなければならなかったこと。ま、新鮮と言えば新鮮。毎日違う相手とデートを楽しむ様なもの(←疲れそう)かしら。結局の所、
ずっと同じテンションを保つためには、どう気持ちを切り替えられるか、常にリセットしてそれまでの状態から自由になっていられるかがカギ。浸ってたら無理ね。

以下はお約束の、書の制作期間に私を励ましてくれたもの。


★「光は新宿より」尾津豊子著
クリスマスに友人のNちゃんから頂いた本。それにしても良いタイトル。著者はNちゃんのママで、本の主人公・尾津喜之助親分は何とNちゃんのおじいちゃま!「とにかく読んで!」としか言えないけれど「リサさんのツボに入ると思うの」とのNちゃんの予言通り、私はこの本から本当に沢山の勇気と笑いのエネルギーを頂きました。新宿も、かつてそこに流れていたであろう時間を想像すると全く違う町に見えて来る。やがて時が来て、このNちゃん(本にも登場)にも巡り会う事になるのだなと思うと、人生の不可思議さに切なくなっちゃうね。


★「ヒマラヤの孤児マヤ」岩村史子著
この本を最初に読んだのは9歳の時。ネパールに赴任した日本人医師夫妻の眼を通して書かれた本で、
チビッ子時代の私は、この本から大きな影響を受けたと思う。ネパールという国はもちろんのこと、ヒマラヤも、孤児になってしまうマヤ(この本に登場する女の子の名前。ネパール語で愛の意)の様な子供たちの存在も、そしてそれを助ける人々の働きも、この本を通して初めて知った。で、何で今、突然リバイバルかというと、私達の親友の悟郎さんが、この春からネパールの学校に就任することに決まったので、ネパールのことあまり知らないらしい悟郎さんに、ちょっと先輩風吹かせちゃおうかと思って。すんごい昔の本なんだけど、私の心にしっかり刻まれているこの本の名をアマゾンで検索してみたら、ちゃーんとヒット!喜び勇んで注文し読み返したという次第。当時も、今と同じ様に優しい気持ちに包まれたのを思い出した。この展開を9歳の私が知ったら驚くね。

★「
バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻」演奏アファナシエフ
美しいピアノの響きからは想像もつかない、世にもおそろしいジャケットデザイン!にビックリしないでください。それはともかく、ライナーノーツにあるアファナシエフのエピソードの方がショッキング。それによると、27歳でソビエト(当時)からベルギーに亡命。ベルギー王立音楽院の教授に迎えられるやいなや、「この程度の生徒達に教えているほど自分はヒマではない」と言い放ち、とっとと教授を辞めてしまったそうな(ガーーン!人ごとじゃないじゃん)。ゴール近くで集中が切れそうになっている時に、たまたまライナーノーツを読み、ショックのあまり正気を取り戻す事が出来た。彼の名誉のために加えると、肝心の演奏は本当に素晴らしいです。使用しているピアノの音色も録音の状態もパーフェクト。

そしてやっぱり、この子たちの存在。
★「
ヒマラヤを越える子供たち

今この瞬間も命がけでヒマラヤを越えている彼らを思えば、私が暖かい部屋でヌクヌクと書を書いたからってそれがなに?の世界。だったらケチケチしてないで、いつもその時にできる最高の事を自分にさせなければ申し訳ないというもの。制作中、ダラムサラTCVにいる私達の小さな里子ちゃんからカードが届き、字も絵も前回より格段に上手になっているのを見て感動。私も、一筆一筆平和への祈りを込めよう、彼らの幸せを願って書こう、と胸熱くなるのだった。

■共振の月12日(G1/21)  KIN128 黄色いスペクトルの星「イメージの矢を放つ」(by L)

ニコタマは今お祭り騒ぎ。スペシャル4DAYSのため、とっても賑々しい。タマタカ、すごい引力だなあ〜〜〜。まるで明治神宮の初詣みたいよ。かく言う私たちも、初日の朝一、Dのお気に入りのショップに直行して欲しいものを完璧ゲット。滞在時間わずか20分でお買物完了。でも事前に目当ての品をリサーチとかしてた訳では全然ない。Dは、特殊能力としか思えないほど買物が上手い。無駄な動きや迷いの無い、見事な買いっぷりにいつも感心してしまう。まるで出会い頭の獲物を一撃で射止めるかのよう。

彼に言わせれば、その技の秘密とはこうだ。実際にショップに行く時には、既に買物は終わっている。つまり、ショップに行ってから買物を始めるのでは遅く、事前に、自分が何を欲しているのかのイメージの矢を放っておく。あとは、ショップで獲物を受取り感謝するだけという感じらしい。なあるほど!(これって他の事にも応用効きそうね。)

一方、私は今欲しいもの全然無いのでハンティング意欲ゼロ。(私の愛するMax Mara大充実のソウルで、先月Tax freeのお買物三昧すませちゃったばかりなのよ。免税の上、気前良くクリスマスセール中。超ラッキーでした。そうでなくてもコート類は寒い町で買うに限るよね。これで、東京でもまだ買ってたら病気です。)地下に食材をのぞきに行くと有機野菜の大バーゲン中。ちょうど、ふろふき大根作ろうと思ってたところ。スペシャル4DAYS、私の獲物は元気いっぱいのお大根なり!

■共振の月15日(G1/24)  KIN131 青い磁気の猿「気分はメキシカン」(by L)

(暦オタクな話題ですみません。思いっきり独り言モードに入ります。)
今日から第27週のスタート、一年の真ん中。KINも131、こちらもツォルキンのド真ん中。もちろんPCUも131。加えて神秘の7番目の柱の中心通過。ということで、ここのところ(特に私の誕生日の4・竜から)色んなサイクルが気持ちよく中心で響きまくっている。こんなに見事なシンクロは52年先まで起こらない。おまけに今回の神秘の7番目の柱のエンドは満月だ。美しい〜!そして、今日から猿のウェイブスペル、猿の創世記の始まり。結婚記念日もここへの引っ越しも、
そしてトーゼン私も猿。ついでに私たちが使っている某銀行ニコタマ支店の支店番号も131である。青の力が満ち満ちている感じ。なんてもんじゃなく炸裂!河原でもターコイズのカワセミが大暴れしてハンティングしていた。あんな光景は初めて目にした。私も勢いづいて、この数年温めて来たある事を電話一本でエイッと実行に移しました。ふー。・・・なわけで、今日はランチもメキシカン(←惑星ホロンにより)。

D、ひたすら大喜び。

【NEWS! 】
友人のマダムサチコさんのカフェ「プカプカ」、本日シェムリアップにオープン!(さすがはマダムサチコ、すごいタイミング!マンゴーかき氷、私も食べたい。)アンコールワットに行かれる方は是非!
特定非営利活動法人クリカ」のご案内のページをUPしました!

■共振の月15日(G1/24)  KIN131 青い磁気の猿「多重シンクロのリアリティー」(by L)

TCVからニュースレター「メトック」が届いた。サッと目を通すと、巻末のドナー&サポーター欄に友人のクリスの名を発見!・・・クリス、私たちの知らない間にTCVに古着を送ってるなんて、やっぱ良いやつじゃん!と思っていたところに本人から電話!帰省先のドイツより戻ったばかりだという。しかも電話の内容が可笑しい。いきなり、「TCVに古着送りたいけど、沢山送っても大丈夫?」の相談。まるでクリスがメトックの中から飛び出して来たかのようだ。

もちろんドンドン送って良いに決まっている。でも、クリス前にも送ってるじゃない、今メトック読んでるから知ってるもんね。何で?・・・と問えば、彼(仕事は教育関係)が授業中に「エスケープ・オーバー・ザ・ヒマラヤ」のDVDを子供達に見せたところ、TCVに古着を送ろうという話が、子供達や父兄達の間で、それも学校規模で盛り上がっているそう。ハンパでない量になりそうだからと、送る前に意見を聞きたかったらしい。(そして私たちを喜ばせてくれようと思ったのかも。ダンケ!)

クリスの電話の後、何気なくTVをつけると「オーラの泉」オンエアー中。出演しているカワイイ女の子の顔を見て「えーと、この子は○×△だから結婚は31歳くらいになるのよ」と私が勝手に話しだすと、TVの中ではその女の子が「結婚は何歳くらいか?」と江原さんに質問し始めた。すると「うん、結婚は30歳過ぎてからの方が良いの」と江原さんが答え、我が家のリビングではDが「ほぉ〜」と相槌を打つ。意識を向けるものがすべてリアリティーに反映される。

■共振の月22日(G1/31)  KIN138 白い銀河の鏡「タイムトラベル中」(by L)

今日の鏡の日に「シンクロニック・ダイアリー」ミラーサイトのブログを始めました。ダイアリーだけサクッとお読み頂けると思います。良かったらのぞいて見て下さい。


ところで私は今、書の修了制作のため、楽毅と夏候玄と王羲之の生涯について調べている。これから「楽毅(諸葛孔明のあこがれの人物とも言われている)について、夏候玄が書いた論文(楽毅論)を、書聖・王羲之が現した作品」(←皆世代や役割が違っていて、ややこしいことこの上ない)を素材に修了作品を書き上げる。こんな事を明言する書家はあまりいないと思うけど、私はチャネって書く派。それが私の技術だ。なので、実際に書き始める前に彼らの事を深く知るため(舞台で言えば役作りの感じ)、特に楽毅の生きざまを追いかけてタイムトラベルの真っ最中。紀元前の古代中国に行ったり来たり、頭の中には壮大な時空間が広がっちゃっている。私の書の世界に彼らのエネルギーを召還するつもり。

夕食の後、チャチャッとソフトをダウンロードし、台北に引っ越したばかりの友人と初スカイプ。(留守電に彼女からのメッセージが残されていたのだが、電話で話すよりスカイプしちゃおうという事になった。)すごいよねー、これ。実際に私がやっている事と言えばパソコンの前にいてペラペラ喋ってるだけなのに、そこがいきなり2000キロ以上離れたところに住む友人との再会の場になっちゃうんだから。現実とイマジネーションの世界が溶け合うのって楽しい。それはいつも新しい世界の創出させるものだから。

■共振の月25日(G2/3)  KIN141 赤いスペクトルの竜「シリウスからの招待」(by L)

「時空のサーファークラス」のため中目黒へ。二子玉川を出る前からランチはカレーと決めていた。だってここにはスパイス好きにはたまらない店があるんだもん。
10人も入れば一杯のこっそりな感じの小さなお店。カレーはもちろん美味しいけれど、ここんちのチャイは絶ッ品!スパイスに野生の力が生きていて気分は一気に南国へ。(日本で飲めるチャイでは一番好きだね。)でも、店の名前は何故か「コーヒー中目黒」。日曜日定休のため、土曜のサーファークラスだけのお楽しみデス♪

  ★サーファークラスのお部屋から。太陽右側のシルエットは富士山。

クラスのあとは、所用(調べもの)のため下北沢へ。コンセプトは素晴らしいところがあるけれど、これに類するもの全て「私の好みではない」という事が明らかになって、その意味では大きな収穫あり。夕食はチャカティカへ。(三茶店には時々行っていたが下北は初めて。スタイルはまったく同じなのに、店のムードは既に下北ナイズされていて、三茶よりも更にン十年前の感じ。ちょっとクラクラした。不思議だけれど、それが町(環境)の力というもの。だからみんな世界中の自分の好きな町に住まなきゃいけないと思う。)そしてここでもやっぱりカレー。(他にメニューあるのに!)節分なのでネパール風の豆のカレーをチョイス。・・・ひよこ豆ってどうしてあんなに美味しいんだろう?ポクポクした食感がたまらない。明日早速富沢商店で手に入れて、ゆっくり自分でも作ってみよう。

ニコタマの家の前に着くと、河原の方向に青白いシリウスが強力な輝きを放っていた。低い位置にオリオンも見える。空を広く見渡せるこの感じが大好き。しばし時間を忘れてDと夜空を見上げていた。寒くなって来たので部屋に戻ると、Y君からメールが入っていた。なーんとエジプトに行くそうだ!しかもシリウスのヘリアカル・ライジングの頃に新しい恋人と!(数年前の私の予言通り!その時、Y君の住むエリアの或る聖地に、昔私がギザから持ち帰った小さな石をY君達と一緒に埋めた。Y君良かったね。バッチリなタイミングでシリウスから招待されて。)・・・いーな、いーな、いーな、と呟きながら、Y君に乞われるまま、張り切ってエジプト案内を書き送った私であった。

■共振の月27日(G2/5)  KIN143 青い宇宙の夜「ニコニコの引力」(by L)

私たちが日々巡回する二子玉川高島屋
デパ地下は、何と売り場面積日本一なんだそうです。確かに広い。私は滅多な事では迷子にならないけれど、ここでは毎回遭難してる気がする。野菜等の食材は購入先の自然食料品店が決まっているし、パン屋さんもお気入りの店が数件ある。

困るのは・・・スイーツですよ、スイーツ!

ここのデパ地下は、別名「お菓子の国」と呼ばれているほど、古今東西のそれは見目麗しいお菓子のお店が犇めいている。油断するとまるで富士の青木ヶ原の樹海に迷い込んだ様にグルグル彷徨う事になる。だって美味しそうなだけでなく季節感に溢れていてとっても奇麗なんだもん!!

そんな私の最近のお気に入りは「BIGOT」というお店。ここの店員さんたちは「自分たちの店のお菓子が大好き!」という感じで、いつもニコニコで売場に立っていて、過剰な包装をするかわりに、自分たちのお菓子をとても丁寧に扱う。もちろん他のお店で色々なお菓子を試そうとは思うのよ。でもでも結局、今日もBIGOTのかわいい女の子たちのニコニコの引力に負けた!(おやじか私は。)

(毎日おやつを食べてる訳ではありません。最近のお買物は、昼も夜も執筆中のDへの差し入れです。念のため。)

■共振の月28日(G2/6)  KIN144 黄色い磁気の種「ニコタマ・サンライズ」(by L)

キャー、ここはアフリカのサバンナ!?・・・と叫びたくなる程のサンライズが、ここ二子玉川でも見られる事があるのです。都会も捨てたものではありません。毎朝繰り返し見ていると、太陽の登る位置が少しずつ動いているのがわかります。バルコニーの朝日が、私の大きな季節時計。



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