「交差の白い北の城」のシャーマニズム

今日、KIN66(1・白い世界の橋渡し)は、NPOクリカ設立20銀河スピン(=5200キン)に当たる。

これはあくまで「私たちにとって」という視点からの周期だが、『13の月の暦』はもともと新たなリズム(周期)を通じて意識を変容させる装置なので、その本質をしっかり押さえて使っていたら、自ずとこうした周期にも意識が向くようになる。

今日という1日についても、KIN66だけを切り取って意識するような見方はせず、調波17(4日周期)の2日目とか、ウェイブスペル(13日周期)の初日とか、30週目(7日周期)の5日目という見方を自然とするようになるのだ。

また、そういう見方とは少し切り口が異なるが、365日暦の「8/12(銀河の月12日)」がちょうどグレゴリオ暦の「2/18」と鏡関係になっている事に気づく人もいるだろう。そういう多様な視点が無意識レベルから育まれる働きが『13の月の暦』にはある。

ただ、せっかくこの暦を使っていても、「今日のメッセージ」みたいなものに囚われて1日1日をバラバラに意識していたら、そうした気づきは恐らく得られないと思う。何故なら、バラバラな1日を何日繋げてもそれはバラバラなままだからだ。それではこれまでのグレゴリオ暦世界と何も変わらない。

様々な「周期」は、本来区切りなど無いひと連なり時間の中に見出せる「波」や「流れ」のようなものなのだ。それが理解できれば、日常の一コマで体験する出来事も、そこだけを区切って考えることなどせず、様々な文脈から読み取る事が出来るようになる。13日周期の入口である今日、出口のKIN78(13・鏡)までザッと意識するだけでも体験する世界は全く違って来るだろう。たったそれだけの事でも意識の枠組みは変わるからだ。

ところで、「白い世界の橋渡しのウェイブスペル」は、全部で20あるウェイブスペルの6番目に当たる。『ドリームスペル』の旅程盤(ジャーニーボード)において「紋章コード番号」と「ウェイブスペル番号」が一致する4ヶ所は、4つの方位の極とも言える位置にあり、それは「城」を示すキーワードと密接に繋がっている。ドリームスペル・マニュアル内の「キンの書」を参考に、具体的に追ってみよう。

「回転の赤い東の城」(誕生の宮廷)→「誕生」は「赤い竜」のキーワード
「赤い竜のウェイブスペル1」(誕生の力)

「交差の白い北の城」(死の宮廷)→「死」は「白い世界の橋渡し」のキーワード
「白い世界の橋渡しのウェイブスペル6」(死の力)

「燃える青い西の城」(魔術の宮廷)→「魔術」は「青い猿」のキーワード
「青い猿のウェイブスペル11」(魔術の力)

「与える黄色い南の城」(知性の宮廷)→「知性」は「黄色い戦士」のキーワード
「黄色い戦士のウェイブスペル16」(知性の力)

このように「太陽の紋章」と「ウェイブスペル」と「城」のキーワードには美しい一貫性がある。「1日単位」をバラで見ている人はこうした関係性には気づけないし、同様に、日常に顕現している様々なシンクロに気づくこともまず出来ないだろう。

ここで「交差の白い北の城」の「交差」に着目してみたい。まず「交差」は「crossing」の訳である。多義的なものを一言で表現するために選択された相応しい訳語だと思うが、「横断」とか「航海」の意味合いもある事を知っておくと更に『ドリームスペル』の理解が深まるだろう。

「交差の白い北の城」が「死の宮廷」とされるのは、上記の通り構造上のルールに基づくものだが、旅程版(ジャーニーボード)の展開をシャーマニズム的文脈で眺めると、大変興味深いものが見えて来る。『古事記』においてオオクニヌシが「根の国」で様々な試練をクリアする話や、マヤ神話『ポポル・ヴフ』に見られる冥界の王と双子の英雄の戦いの話は、世界の神話に共通して見られるモチーフである。

『13の月の暦』提唱者の一人ホゼ・アグエイアス博士が学んだシカゴ大学には、ミルチア・エリアーデというシャーマニズム研究で著名な学者がいたので、意識的かどうかはさておき、何らかの形で影響を受けている可能性は高いと思う。

というのも、エリアーデが調査した世界のシャーマニズムの中には「地下界下降と天界上昇」のモチーフが度々登場するだけでなく、「冥界に下降しない限り、天界に達することはできない」という記述なども見られるからだ(『シャーマニズム・下』ちくま学芸文庫P244)。

竜から生まれて 猿に教えられ 月で飛行をはじめる」というドリームスペル創世記の冒頭の一文、そして、「死の宮廷」である「交差の白い北の城」の「交差」が、「横断」や「航海」の意味を持つ事も考えると、死の領域を渡り切った先で、魔術を磨き、知性を高め、「母体の宮廷」である「魅惑の緑の中央の城」(これは同時に「飛行」と関係する「月の創世記」の期間でもある)へと至る文脈は、まさにシャーマンが体現する世界そのものである。

シャーマンのエクスタシーは、人間の状態を「失楽園」以前に回復することとみられ得る。いいかえれば、それはのこりの人類には、ただ死を通してのみ達し得る太初の「状況」を再現することである。(『シャーマニズム・下』ちくま学芸文庫P310)。

『ドリームスペル』での「母体」を「太初の状況(楽園)」と読み、「失楽園」を12:60化した世界と読めば、全くこれはドリームスペル(夢の魔法期)そのものと言える。私たちは、ウェイブスペル(波動魔法期)と城で構成された旅程盤を通じて、一人一人がシャーマン世界を再体験するのだ。

「死の宮廷」である「交差の白い北の城」は「赤い空歩く者のウェイブスペル 5」で始まり、「白い世界の橋渡しのウェイブスペル 6」へと魔術飛行を果たした。「赤い空歩く者」も「白い世界の橋渡し」も共に『ドリームスペル』では「火星軌道」に対応する。

私たち人類が火星の記憶をトータルリコールする事で、全人類は再び「天地の交通が容易で誰にでもできた太初の楽園」(『シャーマニズム・下』より)へと回帰し始める。『ドリームスペル』はその実現のために銀河から届けられた贈り物であることを、使用者は夢夢忘れてはならない。(D)

銀河の月12日  1・世界の橋渡し(KIN66)

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