マヤ暦ツォルキンの始まり

今日から『13の月の暦(ドリームスペル)』の「ツォルキン」は新しい銀河スピンが始まった。KIN1(1・竜)が新月と重なる今回は、「木星と土星が重なる冬至」という天文学的なビッグイベントも目前に控え、始まり感が非常に強い。

そこで、「ツォルキン」そのものの始まりについて、少し整理してみたいと思う。まず、その始まりはBC500年頃まで遡る事ができ、メソアメリカのオアハカで発展していたサポテカ文明での使用例が知られている。

その後、マヤ文明やアステカ文明に引き継がれた関係で、一般にはマヤ暦と呼ばれる事が多いが、発祥した文明の名で呼ぶのならサポテカ暦と言った方が正確なのかもしれない。そして、この「ツォルキン」、実は現代でもメソアメリカのシャーマンに使われている現役の暦なのだ。

だが、日本で「ツォルキン」とイメージされているものと、グァテマラやメキシコのシャーマンが扱っている「ツォルキン」は、同じではない。どういうことだろうか?

もともと「ツォルキン」はユカテコ語で「日を数える」という意味で、カレンダーの事だ。時々「ツォルキン暦」などと書いているのを見かける事があるが、それは語源を知らない人の書き方だと言えよう。

ツォルキンが「20の絵文字」と「13の数字」の組み合わせからなる暦である点は、どのタイプのツォルキンにも一貫しているが、日付の呼び方やデザイン、そしてその意味合いは、時代や生み出された背景によってかなり異なる。例えば、最古のツォルキンが確認されているサポテカでは、日付の名前がどう呼ばれていたのかも未だに分かっていない。

一方、日本で広く知られている「太陽の紋章」と「銀河の音」からなる「ツォルキン」は、1990年にホゼ&ロイディーン・アグエイアス夫妻によって提唱された『ドリームスペル(13の月の暦)』で初めて定義されたもので、呼び方も意味合いも古代マヤ暦とは異なる。

実際、「ツォルキン」を13日周期の「ウェイブスペル」と52日周期の「城」毎に区切ってマンダラ状に配置した上記の「旅程盤」も『ドリームスペル』で初めて発表されたもので、マヤ遺跡や焚書を免れたマヤ絵文書でそのデザインを見出す事は出来ない。

そもそも、提唱者の一人ホゼ・アグエイアス博士は、世界の精神文化の図象を研究していた美術史の専門家であり(『マンダラ』という本も書いている)、学術的研究者としてはマヤの専門家ではないのだ。だが、ライフワークの研究成果をまとめた『マヤン・ファクター』が世界的にヒットした事で、一般にはマヤ暦研究者として認識されるようになったのである。

13の月の暦 時空のサーファークラス

さて、「ツォルキン」というと、日本ではこの図を思い浮かべる人が圧倒的に多いのではないかと思う。かくいう私も当初は「これが古代からのツォルキンなのだ」と信じていた一人。しかし、1〜260までの通し番号が入り、「赤白青黄」の4色で構成されているこのツォルキンも、実は『13の月の暦(ドリームスペル)』の情報なのである。

いや、『マヤン・ファクター』にも同じ20:13の図が掲載されているじゃないか、と少し勉強した人は思うかもしれない。だが、そこには通し番号もなければ、赤白青黄という配色が絡む「太陽の紋章」も「銀河の音」という用語も登場しない。それもそのはずで、この本が発表された1987年時点では、まだ『ドリームスペル(13の月の暦)』は発表されていなかったからだ。

言い換えれば、『マヤンファクター』はホゼのマヤ暦研究の途中経過を発表したものであって、その後、パカル王や銀河連盟からのインスピレーションを受けつつ様々なものが整えられ(余剰日の処理や色彩など)、最終的な完成形としてまとめられたのが『ドリームスペル(13の月の暦)』なのである。

では、『マヤンファクター』に登場した原型的な「マヤの機織り」と呼ばれるデザインは誰が生み出したのだろうか?

新しい時間の発見』やホゼの伝記その他の資料から、その出どころはオアハカのシャーマンという事しか分かっておらず、学術的な資料では見かけられないものであることを、私は国立民俗学博物館名誉教授でマヤ学がご専門の八杉佳穂先生に確認した事がある。

おそらくそれが口伝みたいなものであろうと思えるのは、グァテマラのシャーマンが使うツォルキンとは、違う日付を数えているという事実があるからだ。グァテマラのシャーマンが数えるツォルキンは、古代マヤの遺跡に残っているツォルキンと、計算上完全に一致するものである。

しかし、スペイン人侵略時には、既にそれとは別の数え方をしているツォルキンがあったという証拠が残っている。つまり、500年ほど前には既にツォルキンには最低2つのタイプあった可能性が高いのだ。加えて、『ドリームスペル(13の月の暦)』のツォルキンは、その2つともまた違う数え方をしている。

更に、現代のメキシコのシャーマンが数えているツォルキンは、上記3つともまた異なるのである!つまり、最低4つの異なるタイプのツォルキンがあり、それぞれ違う日付を数えているのである。このうち『13の月の暦』を含む3つの情報は、現代の日本で紹介されているものである(詳細は『マヤのリズム』にまとめてある)。

従って、もし「誕生日で運命が決まる」と信じている人がいるとして、その人の誕生日をそれぞれの「ツォルキン」で調べると、何と「3つの異なる運命」が生じてしまう事になる。これは、少し自主的にリサーチする心がけがある人なら誰でも、確認可能な事実である。

しかし、大抵の場合は『13の月の暦(ドリームスペル)』のツォルキンを「マヤ暦」のツォルキンと誤認しているだけで、こうした事実すら知らないケースがほとんどである。何がどう違うのかは、【13の月の暦とマヤ暦の違い】に整理してあるので、そちらを参照頂ければと思う。

そして、もうちょっと詳しく背景が知りたいという向学心のある方には、手前味噌であるが『マヤのリズム』(電子書籍はこちら)をお勧めしたい。学術的情報とスピ系情報を俯瞰的に網羅した本は、本書出版から9年が経過した今も見かけないので、真摯に探求したい方には役立てて頂けると思う。

それで最初に戻るのだが、今日から始まったKIN1「赤い磁気の竜」という日付は、『13の月の暦(ドリームスペル)』のツォルキンであって、マヤ暦のツォルキンではない。この事実を真っ直ぐ受け止められる人だけが、これから始まる新しい波に乗る事が出来るだろう。

そして、まっすぐ受け止められた心ある人は、今日をKIN1で数えるツォルキンを、二度と「マヤ暦」とは呼ばなくなるだろう。もし、今日初めてこの事実を知ったのであれば、ここから本当に「真新しい旅」が始まるのである。(D)

律動の月3日  1・竜(KIN1)

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