マヤ暦「絶対反対キン」の起源はドリームスペルにある

今日のKIN111(7・猿)は、KIN241(7・竜)の私にとって130キン離れている「反対のパートナー」という関係に当たる日付だ。「反対のパートナー」については、【幾何学のセンスを磨こう、補色と反対のパートナー】に具体例を伴って分かり易く解説されているので、まずはそちらを参照していただきたい。

さて、「マヤ暦」を少しかじった事のある方なら、この関係性について「それって絶対反対キンのこと?」と気づくかもしれない。今や、ネット上も書籍類も偽情報で溢れ返っているので、「絶対反対キン」という偽用語の方が通りがいいという妙な現象が起きているが、古代のマヤ暦や現代のマヤ先住民たちが使っている暦にそんな用語や概念は存在しない。

実際、占いやスピリチュアルのコーナーではなく、歴史や考古学の分野に並んでいるマヤ文明に関する本(特にメソアメリカを専門とする学者の)を何冊か調べてみれば、そんな言葉や概念はどこにも見つけられない事が分かるだろう。

では、「絶対反対キン」は何を拠り所にしている言葉なのだろうか?【13の月の暦とマヤ暦の大基本】にまとめてある通り、世間で出回っている「偽マヤ暦」の概念や仕組みの根拠は、ほぼ全て『ドリームスペル(13の月の暦)』に求める事ができる。ある人物が「反対のパートナー」をパクって表現を「絶対反対キン」にスリ替えただけなのだ。

『ドリームスペル(13の月の暦)』は、1990年代初頭に発表された新しい暦で、古代マヤ暦の仕組みを一部採用しながらも、日付の意味合いや定義、関係性、構造などは新たに定められており、使い方も発想も先住民の伝えるマヤ暦とは異なるものである。加えて、数えている日付も古代の遺跡に刻まれている日付とは別体系のものなのだ(「13の月の暦」のアプリ参照)。

何故なら、この新しい暦は、現行の世界標準暦とも言えるグレゴリオ暦を使用している物質主義者に向けて、意識のシフトを促すために提示されたもので、グレゴリオ暦との関係性を崩さないために独自の閏日調整などもしているのである。これをマヤ暦と呼ぶのは、先祖からの知恵を伝えている先住民に対しても大変失礼な行為に当たる。

では、いつから「偽マヤ暦」や、存在すらしていなかった「絶対反対キン」などという用語が広まり始めたのだろうか? 21世紀に入ってから、カタカナの偽名で本を書いた者が、デザインや構造、用語の全てにコピーライトのかかっている『ドリームスペル(13の月の暦)』を盗用し、「古代マヤ暦」という嘘の呼び方や用語のすり替えなどをし始めたのだ。

しかも、その盗用は実に中途半端で、ドリームスペルの構造や用語をパクりつつも、説明は先住民のものを用いたり、とにかくデタラメなのだ。しかし、「何だかスゴそうな古代の叡智」という雰囲気で売ればイイ商売になる、という事を学習した弟子筋や講座参加者達が真似をし、今や、嘘の上塗りでどのくらいインチキ教祖がいるのか分からないくらいになっている。

従って、あなたがもし「マヤ暦」という言葉をネットで見かけたり、身近な人から聞いたりしても、まずはそれを「マヤ暦」だなどと思わない方がいい。上記のような背景から、それらはデタラメな根拠で商用にアレンジされた「偽マヤ暦」である可能性が高いからだ。

そして、それは情報のソースである『ドリームスペル(13の月の暦)』ともまるで違うマガイモノと化している事も知っておいて欲しい。偽マヤ暦だという話が少しずつ認知されて来ている事もあって、最近は表現だけ「13の月の暦」にしつつ内容は偽マヤ暦を伝えるという小賢しい人間まで出て来ているようなので、前述の「大基本」で要点を押さえてからアクセスする事をお勧めする。

注意が必要なのは、各団体の末端メンバーとして資格認定を受けた人たちの中には、こうした背景を知らずに本気で「マヤ暦」だと信じ込んでいる人も多いという事。そういう人々は教祖を信じているカルト信者みたいなもので、どういう由来のものかを検証する姿勢など最初からゼロである。従って、本当の事を教えてあげても険悪な雰囲気になる可能性の方が高い。だが、もし本当の友達であるのなら、やはり伝えてあげた方が良いだろう。

偽マヤ暦の弊害で、「意識を解放し自由度を上げる」という『ドリームスペル(13の月の暦)』本来の使い方を知らずに避けてしまう人が多いのは、誠に残念である。マヤ暦占いの結果やアドバイスを押し付けられて「うさん臭い」と思った方こそ、『13の月の暦』を本質的に使える可能性の高い方である。

先の大阪チャクラでのクラスには、現在の「運命の道筋」がKIN111(7・猿)の方が参加されていたが、それは私がこの暦に出会った26歳の時の「運命の道筋」そのものでもあった。従って、私はその日、『13の月の暦』に出会った時の時空、あるいはその時の自分自身に4次元的に出会っていた、とみなす事もできるのである。

また、「反対のパートナー」は、外の世界に誰かを求めて探す必要などなく、自分の人生の26歳や78歳を見て行けば、誰でもそれ自体が「反対のパートナー」になっているのである。3次元的な人と人で相性を見るような事しかしていない偽マヤ暦には、こうした見方は伝えられていないようだ。3次元の牢獄に意識を閉じ込めたまま、4次元のツールを手にしたらどうなるのかを彼らは示している。

チャクラでは、著名なマヤ先住民ドン・アレハンドロ&エリザベスご夫妻と直接交流している方とも縁あってお話する機会があったが、彼らが扱っている暦こそが古代からの「マヤ暦」であって、日本で黒キンだ鏡の向こうだのとやっているのは全て「偽マヤ暦」であるという事を、このブログを目にした心ある人は、周囲の人々に伝えて行っていただきたいと思う。 (D)

自己存在の月14日 7・猿(KIN111)

追伸:トップ画像は江本勝所長との共著のカバーだが、パカル王自身の誕生キンが「古代マヤ暦」と「13の月の暦」で「反対のパートナー」の関係になる事を発見して記してある。

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直近の暦クラスの予定は以下の通り
★11/2(土)東京上野毛