世田谷美術館への「いらかみち」百人一首

いよいよ、本日から世田谷美術館で《 天真書法塾シャンバラ教室/世田谷美術館ギャラリー展 》が始まります。会期は七夕までの4日間。お天気はちょっと微妙ですが、暑さは少し和らぎそうなので、緑あふれる砧(きぬた)公園内の会場に、ぜひお越しいただければと思います。

さて、「ご来場下さる皆さまに楽しんでいただける情報を」という事で、昨日は【知る人ぞ知る、世田谷美術館の中庭カフェ】を紹介しましたが、今日は、会場最寄りの東急田園都市線「用賀駅」駅前から砧公園まで続く「いらかみち(用賀プロムナード)」について、ご案内したいと思います。

この「いらかみち」、何と、用賀駅から砧公園までの1キロほどの間に、「小倉百人一首」が番号順に瓦に彫り込まれているのです!最初は、「妙に凝った装飾のある道だな〜」くらいにしか思っていなかったのですが、ある時「百人一首」の全てが刻まれている事に気づいてビックリ。

何と素晴らしい発想なのだろうと思いつつ、よくこんなバブリーな道を作れたものだと、別な意味でも感心してしまいました。しかし、こういう石畳にしてしまえば、予算消化のために行われる道路工事(やたらとアスファルトをひっぺがしたり被せたり)が無くなって良いのかもしれません。

「いらかみち」開始点近くから円形階段を振り返った所

用賀駅の改札(1ヶ所)を出て右に進み、古代ローマ劇場のような半円形階段を上ると、その辺りから「いらか道」が始まります。半円階段の中央左寄りの垣根の辺りを目指すと、その先の歩道上に「あきのたの…」から始まる天智天皇の歌が見つけらるでしょう(トップ画像は、それに続いて登場する持統天皇の一首です)。

ただ、特に目立つような印がある訳ではないので、最初はちょっと分かりにくいかもしれません。興味深いことに、前半は歌番号のみで、道の左右に偶数、奇数で振り分けられているのですが、道全体が石畳状になる領域からは、詠み人情報も入って来て充実した感じになって来ます。

ちなみに、半円形階段左端にあるエスカレーターを上ってから左に行けば、美術館行きのバスが出るバス停があります。ただし、こちらは30〜40分に1本くらいしか走っていないので、歩ける方は是非「いらかみち」にチャレンジしてみて下さい。百人一首の他にも、色々と面白いオブジェが見られるので、楽しんでいるうちに砧公園に辿り着けます。

100番目の順徳院の歌が登場すると正面には環八と砧公園が見えているはずです。

環八を渡って公園に入ったら、環八沿いに右の方に進むと美術館に至ります。「いらかみち」と合わせて1.6キロくらいの距離ですが、大きな樹々が生い茂る公園の中を、森林浴をしながら歩いていると、自然と足取りも軽くなって来ます。案内板も要所要所にあるので、まず迷う事なく美術館に辿り着けるでしょう。

百人一首といえば、平成最後の天皇誕生日に大原(小原)を訪れ、後鳥羽天皇(上記99番の和歌の作者)、順徳天皇(同100番の作者)の陵をお参りした事などが思い出されます。自分のメモ用にリンクを貼っておきますので、興味が湧いた方は覗いてみて頂ければと思います。

10-99の謎、後鳥羽院から小倉百人一首へ
後鳥羽天皇の十三重塔と十六弁菊紋
天皇誕生日の寂光院(125-81=44)

それでは、会場にて皆さまのご来場をお待ちしています!(D)

天真書法塾シャンバラ教室 世田谷美術館ギャラリー展Vol.2
令和元年7月4日(木)〜7日(日)11時〜18時(最終日16時)
ギャラリートーク15時〜(毎日)
入場無料

アクセス→https://www.setagayaartmuseum.or.jp/guide/access/

宇宙の月8日  5・人(KIN252)

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